老カラス

花の手入れをしていました。イエローエンジェルの花ガラを摘み取っていたとき、後ろから声がしました。

 

 「おい、Kazuhiro・・・」

 振り向いてみても誰もいません

 「おい、Kazuhiro、ヒマラヤ杉はもうないのか?」

 道の向こう側のアパートの塀の上に、カラスが止まっていてこちらを見ています。

「やっと。気が付いたか、相変わらず、鈍い奴じゃな」

 頭の中にカラスが話しかけてきました。そういえば、こんなことが前にもあったような気がします。それにしても、高校時代か、大学時代か・・・ずっと前のことです。

 「ヒマラヤ杉がこの辺りにあったじゃろ、ワシはあそこに巣をかけていたことがあるんじゃ。」

 むかし、祖父の建てた木造アパートがあった頃、横に大きなヒマラヤ杉がありました。祖父が死んでしばらくして切り倒してしまいました。

 「もう、20年以上前に切り倒したけど、どうしたの?」と私は聞きました。

 「そうか、わしは、30年ほど前から、高尾山に住み替えをして修行をしていたんじゃ。

今日はたまたま、近くに来たのでよってみたんじゃ。」

 「えっ、カラスってそんなに長生きしないじゃないの?」

「それが、お前たちは馬鹿じゃという印じゃよ。だいたい、お前たちが捕まえて寿命を調べているカラスは下等な種類でこういう会話も出来ない。もっとも、人間だって、こうやって会話が出来るのは限られた奴じゃがな。お前とか、お前の母とか、お祖父さんとかじゃよ。特にお前のお祖父さんは、わし達を遠くから呼び寄せたり、追い払ったりも出来たんじゃ。そもそも、わしは、お前のひい爺様と同じぐらいの年じゃよ。」

「そういえば、お祖父さんがいるとカラスは家に近づいてこないって、お祖母ちゃんが言っていた。そういう理由だったのか。じゃあ、あんたは、この家の前に俺たちが住んでいた家も知っているんだね。」

「ああ、そうさ、お前とおじいさんと、おばあさんと三人で暮らしていた頃まで、ここにいたからな。もう、お二人は亡くなったんだろうな・・・」

 いろいろ、カラスと頭の中で会話をして・・・・、

きっと、姫は信じないだろうなぁ。

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~ by kazuhiro : 2010/12/19.

コメント / トラックバック4件 to “老カラス”

  1. kazuhiroさん
     ワンダフル!
     kappa信じる・・・ョ!
     なんか~前からkazuhiroさんは~
     旨く言えないけど~~kappa感じる処ある!って
     言ってましたでしょう!
     此れかあ~カア!カア!って
     kappaもカラスに為りそうじゃ!

    • Kappaさん

      あはは。Kappaさんがカラスしてどうする~!
      あっ、ひらめいた、Kappa族も今度、書いちゃおうっと。
      河童は、日本の妖怪の原型ですので。

  2. 私は信じますよー。
    高尾山とか天狗とかカラスとか、そういうことがありそうですもんね(笑)

    • カラス天狗と言うのもありますしね。
      高尾山にはたくさん集結しているような気がします。山頂は真言宗のお寺ですからね。
      京都の鞍馬山もそんな感じがしました。

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